日本聖公会京都復活教会(奥晋一郎牧師、京都市北区)が復活祭(イースター)の3月31日から、教会入り口の鐘楼を修復するためのクラウドファンディング(CF)を始めた。目標額は150万円で、期間は6月30日まで。集まった資金は鐘楼の修繕・外壁塗装工事の費用に充てる。
今年創立110年を迎える京都復活教会の現在の建物は、キリスト教の信徒伝道者で建築家として著名なウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計し、1936年に完成した。教会入り口の鐘楼は「平和塔」と名付けられ、通りからも見えるランドマークになっている。
一方、築後90年近くたつことから、内部のコンクリート壁が剥落し、鉄筋の一部がむき出しになるなど、老朽化が激しい。大地震などが発生すれば倒壊の危機もある状況だという。
修復に必要な全ての費用を教会員の献金や寄付だけでまかなうことができない状況であるため、CFによって広く一般に協力を求めることにした。
支援金額に応じた各種のリターン(返礼)があり、ヴォーリズが書いた京都復活教会の設計図の複製図や、オリジナルの礼拝堂ウッドパズルのほか、教会内で保管していたヴォーリズのデザインによるドアノブなど、数に限りがある貴重な品も用意されている。
CFには、京都市出身で立教大学総長、日本聖公会中部教区主教を務める西原廉太氏や、京都復活教会に隣接する復活幼稚園の出身である歓世流能楽師の片山伸吾氏らが、賛同者としてメッセージを寄せている。
支援金額は1口3千円から。CFは、京都新聞社が運営する「ザ・キョウト・クラウドファンディング」で行われており、詳細はプロジェクトページを。