肉体派クリスチャンにとっては垂ぜんものの証しを紹介したい。
米国のあるクリスチャン男性たちの間で、信者の交わりと草の根伝道に対するユニークなアプローチが生まれている。彼らはガレージ・ジム・チャーチと呼ばれるコンセプトを生み出した。肉体を鍛え、健康を増進しながら神に仕えているのだ。
始まりは、クリス・レアルドンがCOVID-19流行のピーク時に、自宅のガレージで一人ウェイトトレーニングに没頭している自分に気付いたことがきっかけだった。キリスト信者である彼は、ガレージでのウェイトトレーニングを個人的な礼拝の時間に取り入れ始めた。彼はウェイトを持ち上げながら、元気の出る賛美や、困難を克服するための情熱的な説教を聴いた。セットの合間には祈り、聖句を読む。
パンデミックが落ち着き始めた後、クリスは数人の信者仲間をガレージに招いた。そして、このガレージ・ジム・チャーチが誕生したのだ。この経験は圧倒的に肯定的であったため、レアルドンは『フェイス・アンド・フィットネス』誌と協力し、他の人々に同様のミニストリーを設立するよう促すことになった。彼はこの言葉を広め、教会、特に男性のためのミニストリーや牧師と協力することを目指している。
参加者の一人であるセス・ドハーティは、「この集まりでは、男たちが警戒心を解き、霊的なことを含め、人生のさまざまな側面についてオープンに話し合うことができる」と称賛している。
フレキシブルに魅力的な伝道を展開する米国の信者たちには度肝を抜かれる。この場合、大切なことは「変えてよいこと」と「変えてはいけないこと」の区別をしっかりつけることだ。
例えば「福音」や「神の言葉」「聖書の教え」は、決して変えてはいけない事柄に属する。しかし、エレキギターやドラムなどで賛美をささげたり、趣味や教養の場など、生活のいろいろな場所に教会を持ち込むことはフレキシブルにできる。
つまり、聖書の御言葉から「変えてよいこと=相対の事柄」と「決して変えてはいけないこと=絶対の事柄」との線引きがつけば、私たちはもっと自由になれるのだ。まさに「真理はあなたがたを自由にします」(ヨハネ8:32)と主イエスが言われたとおりである。
福音自体は決して変わらないが、あらゆるものが福音の伝達手段になる。米国の肉体派クリスチャンたちのチャレンジが、豊かに実を結ぶように祈っていただきたい。
■ 米国の宗教人口
プロテスタント 35・3%
カトリック 21・2%
正教 1・7%
ユダヤ教 1・7%
イスラム 1・6%
無神論 16・5%