日本基督教団は4日、網中彰子(しょうこ)牧師(横浜明星教会)が総幹事に就任したとホームページで発表した。就任は1日付。任期は4年。
総幹事は、事務局や出版局、年金局など、教団の執行機関全体を統括する責任者で、女性が就任するのはこれが初めて。通常は教団総会で選出されるが、教団総会から付託された常議員会が昨年12月、教団三役から推薦された網中牧師の就任を承認していた。
前総幹事の秋山徹牧師の常議員会報告によると、教団事務局職員としての経験があること、日本キリスト教協議会(NCC)総幹事などの経験を通して教団の事情に通じていること、教団三役との連携が期待できることなどが推薦理由として挙げられた。牧会経験の少なさなどを指摘する声もあったが、受洗や牧会経験などに関する資料を詳しく確認した上で決定したという。
教団の機関誌「教団新報」によると、東洋英和女学院で小中高を過ごし、中学3年の時に聖ヶ丘教会(東京都渋谷区)で受洗。立教大学文学部キリスト教学科卒業後、テレビ番組製作の仕事に携わった。教団総幹事秘書などを務め、神学部や神学校を経ない「Cコース」で正教師(牧師)検定試験に合格。ベテル教会(同)牧師、NCC総幹事などを務めた。
2019年から文科相の諮問機関である宗教法人審議会の委員も務めている。