イランでは、食糧価格の高騰に端を発した抗議デモが頻発している。このデモは、民衆の生活苦を顧みない政府や宗教指導者への怒りが噴出し、政治的なものに変化しつつある。幾つかの市や町の群衆は、最高指導者を名指しして「ハメネイに死を」と叫んでいるほどだ。
人々の会話からは、政府だけでなく、イスラム政権が国民に強制する厳しい戒律や宗教的な規則に対する広範な怒りも漏れ聞こえてくる。彼らは忍耐を強いるだけのイスラムの教えにうんざりしているのだ。そんな中、主を褒めよう、イスラムを見限った多くの人々がキリスト教徒に改宗しているというのだ。
イランでSNSや衛星放送を通じて福音を伝えている100以上の団体連合組織「Heart4Iran Ministries」(H4IM)によると、人々の心は福音に対して広く開かれつつあるという。
衛星を通じての福音放送は政府も統制できない。視聴者には、信仰について質問できるコールセンターが開かれており、ネット上ではキリストのメッセージが伝えられ、オンラインチャットを通じてキリスト教のカウンセラーと関わることができるのだ。
今では、政府とイスラムに失望した非常に多くの人々が、キリストに希望を求めて電話をかけてくる。
H4IMの関係者によると「私たちは、暗闇にいる人々がイエスのもとに来るのを見るのですから、これはやりがいのある働きです。時にはすぐに祈りが聞かれることもあります。ある女性は、空腹の子どもたちに与える食べ物がなく困り果て、私たちに祈りを求めて電話をかけてきました。そこで、私たちは彼女のために祈りました。そのあと彼女はパンを求めて出かけたのですが、なんと奇跡的にパンが無償で与えられたのです。彼女はとても喜んですぐに電話をかけてきました」と報告を寄せた。
密告によって家の教会が襲撃され、信者はたびたび実刑判決を受け、投獄されることもあるイランだが、このような危険な状況にもかかわらず、イランの地下教会は世界で最も成長している教会の一つだ。人々はキリストに近づき、次々に救われている。迫害に負けず伝道が進み、イランのリバイバルが継続するよう祈っていただきたい。
■ イランの宗教人口
イスラム 37・2%
キリスト教 1・5%
無宗教 22・2%
無神論 8・8%
ゾロアスター 7・7%
ユダヤ教 0・02%