イースターを祝う教会や高級ホテルの観光客を狙った同時多発無差別テロ攻撃から3年の歳月が流れるスリランカで、1948年の独立以来最大の経済危機が同国を襲っている。
経済危機の原因を、政府はコロナ・パンデミックとテロ事件の影響などによる観光業の衰退のためだと説明したが、多くの専門家らは、政府の経済失策に原因を求めている。政府は不要なインフラ投資のために対外債務を膨らませ、外貨を枯渇させた。そのため、輸入品を中心に食料や燃料が高騰し、これに怒った数千人規模の民衆デモが4月上旬から頻発していた。
デモ隊らはラージャパクサ大統領の辞任を求めていたが、4月20日、警官隊の発砲によってついに1人の死者を出し、11人がけがをした。
政府に行動を求めているのはデモ隊だけではない。17日のイースターは、世界を驚愕(きょうがく)させた自爆テロ事件から3回目を数えた。3つの教会と3つの観光ホテルを襲った無差別の自爆テロによって、45人の外国人らを含む269人を死に至らしめた。
スリランカの全国キリスト教福音同盟のラビンドラン副事務局長は、「政府は事前の警告を無視した当局者の責任を、3年たつ今も全く問うていません。事件は未然に防げた可能性があるのに、政府は適切な行動を取らなかったのです」と説明した。
多くの面で国家的危機に直面するスリランカだが、これが彼らにとって霊的な夜明けとなり、同国の兄姉らの伝道によってスリランカが覚醒し、主に立ち返るよう祈っていただきたい。
■ スリランカの宗教人口
仏教 70・0%
プロテスタント 1・5%
イスラム 8・5%
ヒンズー 12・8%