世界の自動車メーカーの中でも「最強企業」だと言われるトヨタ自動車が初の営業赤字を出すなど、世界不況の深刻な影響を受ける日本の自動車業界で、日系ブラジル人労働者の解雇が相次いでいる。そのような状況の中、トヨタグループの関連工場が数多く集積する愛知県では、地元の日系ブラジル人教会が、職と住居を失ってしまった外国人労働者への支援を呼びかけている。北海道新聞が伝えた。
同紙が取り上げたのは、日系二世の宮里マルコ牧師が牧会する愛知県東浦町の日系ブラジル人教会。同紙によれば、東海地方には日系ブラジル人の教会が40ほどあり、最近では職を失った日系ブラジル人からの相談が急増しているという。
すでに、聖書キリスト教会(東京都練馬区、尾山清仁牧師)が、同教会のスタッフを日本語のサポーターとして送るなど支援に申し出ているという。宮里牧師は「仕事がないのが一番大きな問題だが、せめて生活できるように」(同紙)と協力を呼びかけている。