ロシア検察庁は8月23日、ラトビアとウクライナの4つの福音主義団体を「望ましくない」と判断し、憲法上の秩序と国の安全に脅威を与えるとした。
これは去る6月、プーチン大統領が「望ましくない」法律の範囲を拡大し、外国の非政府組織の活動への参加を犯罪とする法案に署名したことに起因する。今回の判決により、4つの福音派団体は事実上、活動を禁止されたことになるが、いずれの団体もコメントは出していない。
ロシアではここ数カ月の間に、何十もの外国の非政府組織が「望ましくない」と見なされている。2015年5月に採択され、その後更新された「望ましくない」組織法は、クレムリンが推し進めた一連の規制の一環で、外国からの資金提供を受けている多くの非営利・非政府組織――主に欧州と米国――を圧迫したものだ。
ロシアは、2014年のクリミア併合のために欧米から経済制裁を受けているが、今回の判決もこの制裁への政治的対抗手段としての意図が強いものなのだろう。
信教の自由を取り巻く環境の改善とともに、ロシアの兄姉らの福音宣教のために祈っていただきたい。
■ ロシアの宗教人口
ロシア正教 64・0%
プロテスタント 2・1%
カトリック 0・6%
イスラム 12・5%