16日のアジア祈祷日に合わせて、日本キリスト教協議会(NCC)は13日、礼拝式文の日本語訳を公式サイトで公開した。今年のテーマは「わたしはあなたをいやす主である」(出エジプト記15:26)。式文でアジアキリスト教協議会(CCA)のマシューズ・ジョージ・チュナカラ総幹事は、今年のテーマについて「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が人間のもろさ、弱さを深刻化させ続けているという今日の世界的な状況に非常に関連しています」と強調。「今年のアジア祈祷日は、COVID-19のパンデミックの故に苦しんでいる人々のためにもう一度祈るための特別な機会として用意されています」と呼び掛けている。
アジア祈祷日は、CCAの前身となる東アジアキリスト教協議会(EACC)の設立総会の日に由来して、毎年ペンテコステ前の日曜日に行われている。CCAの加盟教会と加盟協議会のほか、関係する世界各地の諸教会や協力団体がこの日を覚え、アジアに関わる特定のテーマに焦点を合わせて祈りをささげている。
式文は、コロナ禍で苦しむ人々に対する理解を深めるために、香港でコロナ禍による社会不安の影響を強く受けている家事労働者の女性たちや、コロナ禍のためにタイから帰国せざるを得なくなったカンボジア人移民の苦境を伝えている。また、コロナ禍の最も大きな打撃を受けたコミュニティーの一つとして先住民族の状況にも触れている。
チュナカラ氏は、感染力の強い変異株の出現など、コロナの猛攻が続いているとし、「私たちの世界は祈りと、治療と、癒やしを必要とし続けています」と祈りの重要性を強調。「病に苦しむ人々に対する神の慈しみと癒やしがあるように、そして、その人たちを世話するすべての人々に健康と力があるように、私たちは希望を失うことなく、共に祈り続けていきましょう」と述べている。