ヒルソング教会の創設者であるブライアン・ヒューストン国際主任牧師は14日、教会の急速な成長に対応し、若い指導者による効果的な組織改革を行うため、妻のボビー共同国際主任牧師と共に同教会の指導的立場から退く意向を表明した。今後は2年かけ、ヒルソング・ロンドン教会を担任しているゲイリー・クラーク牧師と妻のキャシー牧師が後任として、世界28カ国に広がる同教会を国際的に指導する立場を引き継ぐという。
この日は、ヒルソング教会の拠点教会であるオーストラリア・シドニー近郊のヒルズ・キャンパスで年に1度の「ビジョン・サンデー」(英語)が開催され、ヒューストン牧師はその中で次のように語った。
「私は多くの魂を探し求め、祈り、そして将来とこの先の道について考え、またどのような生き方が前進する教会のためになるのかについて考えてきました。これはボビーと私にとって前進であり、そして世界的に見ても私たちの教会は急速に成長したので、世界的に活動するためにはもっと大きな構造が必要だということがはっきりしてきたのです」
ヒルソング教会は1983年、ヒューストン牧師夫妻がシドニー近郊で45人の会衆と共に始めた。現代的な賛美歌で世界的に知られるようになり、公式サイト(英語)によると、開拓からわずか38年で世界28カ国に広がり、現在世界全体で毎週15万人もの人々が礼拝をささげている。
「今は本当に、私たちが指導しているすべてのことを指導することは事実上不可能であり、持続不可能な状況にあります。そのため、この教会が創立40年を迎えるのを前にして、この数年の間に私たちの負担を分かち合う方法を検討したいと思います。若い指導者たちを立てたいと思っています。オーストラリアの若い指導者たち、そして世界中の若い指導者たちをです」
ヒューストン牧師は、今後教会の指導的な立場からは退くことになるとする一方、ボビー牧師も含め2人が「(教会外の)どこかに行くわけではない」とし、「私たちは絶対に引退しません」と説明。残りの人生において、さらに多くのことをなすことを願っていると語った。
一方、この日は「道徳的な過ち」を犯したとして昨年11月に解雇した米東海岸の担任であったカール・レンツ牧師の後任も発表した。今後は、オーストラリアのパース・キャンパスを担任しているクリシャン・ジェヤラトナム牧師と妻のダニエル牧師が後を引き継ぐことになるという(関連記事:ヒルソング教会、不貞行為で解雇のカール・レンツ牧師の後任を発表)。