プロテスタントとカトリックの諸教会が合同で開催している「キリスト教一致祈祷週間」が、来年も1月18日から25日まで世界各地で行われる。日本でも例年、この期間に合わせて全国各地の教会で集会が開かれてきた。日本キリスト教協議会(NCC)は来年用の小冊子をホームページで公開し、新型コロナウイルスの影響で開催方法の変更を迫られるところも多いと思うとしつつ、「そのような状況の中でも、私たちは共に神様に祈りをささげ、道が備えられることを祈りたい」と参加を呼び掛けている。
キリスト教一致祈祷週間は、北半球では伝統的に1月18日から25日まで行われる。この日程は、1908年に米メリーランド州出身のポール・ワトソン神父が提案したもので、当時祝われていた聖ペトロの祝日(1月18日)と聖パウロの祝日(同25日)の間の期間に当たる。1月が休暇の季節となる南半球では、ペンテコステ前後の日程に行う地域もある。
参加を呼び掛ける小冊子は、世界教会協議会(WCC)とローマ教皇庁(バチカン)キリスト教一致推進評議会が毎年共同で発行している。日本でも、NCCとカトリック中央協議会が共同で日本語の小冊子を発行し、相互の一致を促している。
来年のテーマは「わたしの愛にとどまりなさい。そうすれば豊かな実を結ぶ」(聖書テキスト:ヨハネ15:1〜17)。準備を担当したスイスのグランシャン修道共同体が召命としている、祈り、教会の和解と一致、人類という家族の和解と一致を表現している。
小冊子では、「イエスは、ご自分のことばを私たちのうちにとどまらせるように招いておられます」と勧め、「私たちが願うのは、個人として、共同体として、教会全体として、キリストと一つになることです。それは、ご自分が私たちを愛したように、互いに愛し合いなさいと命じるキリストの教えを守るためです」とテーマを解説している。
小冊子には、▽エキュメニカル礼拝式文、▽8日間の聖書の黙想と祈り、▽グランシャン共同体と修道生活におけるエキュメニズム活動などが盛り込まれている。