ドイツ北西部にあるカトリックの女子修道院で、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、修道女76人が陽性となった。しかし症状はいずれも軽く、これまでのところ入院が必要な人は出ていないという。
ドイツの公共国際放送「ドイチェベレ」(英語版)によると、クラスターが発生したのは、オランダとの国境に近いニーダーザクセン州リンゲンのテュイネ村にある「殉教者聖ゲオルギオのフランシスコ修道会」の本部修道院。先週、最初の感染者が確認され、検査の結果、1日までに76人が陽性となった。一方、85人は陰性で、他に検査結果待ちの人もいるという。修道院は11月27日から閉鎖措置が取られている。
同修道会のマリア・コルディス・ライカー総長は、「誰も入院する必要がなく、そのことには感謝しています」と語った。
同修道会は複数の昼間学校と男子寄宿学校を運営しており、今後、学校の運営をどのように継続するかはまだ流動的な状況だという。
ドイツでは11月27日に新型コロナウイルスの感染者が100万人を突破。これまでに76万9千人以上が回復しているが、死者は1万7千人を超える。
殉教者聖ゲオルギオのフランシスコ修道会は、テュイネ村で1869年に設立された。ドイツの他、オランダや米国、日本、インドネシア、ブラジルなどの各国で活動を展開している。日本は札幌市に管区本部があり、藤女子大学などを運営する学校法人藤学園の母体などとなっている。