新型コロナウイルスのパンデミックの中、聖書学習アプリが前代未聞のスピードで利用者を伸ばしている。
「バイブル・スタディー・フェローシップ」(BSF)が作成したスマホアプリ「WordGo」(英語)は、聖書の朗読や質問、音声による聖書クラスなどを備えた無料の聖書学習アプリ。2週間と6週間で聖書を学べるコースを提供しており、今年1月から7月の間に利用者は1000%(10倍)も増加したという。利用者の4分の3は女性が占める。
「WordGo」のディレクターであるサイモン・レノックス氏は、「パンデミックの影響で顔を合わせた社会的な交流が失われつつある中、教会のコミュニティーとしての側面を成長させるのに、これほど良い時期はありません」と話す。
「WordGo は、ロックダウン中に一緒に聖書を学ぶための素晴らしい方法であり、利用者とその教会のコミュニティーが神の言葉の中で霊的に成長するため、聖書を毎日継続して学ぶリズムを作ってくれます」
米国聖書協会(ABS)による最近の調査では、パンデミックによる教会閉鎖が人々の「聖書に対する熱心さ」に影響を与えたことが示された。ABSが「聖書に熱心」と見なす米国人の割合は、新型コロナウイルスにより教会活動が制限される前の1月は28%だったが、6月は22・7%に低下。また、聖書を毎日読むと回答した割合も今回の調査では10人に1人を下回る9%となり、昨年の14%から大幅に減少、過去10年で最低となった(関連記事:コロナで聖書に費やす時間減少、教会における人間関係が影響 米聖書協会が調査)。
この調査結果について、ABSのジョン・ファーカー・プレイク情報部長は次のように述べている。
「この調査は、人々の幸福と人々の聖書に対する熱心さにおいて、教会が大きな役割を果たしていることを裏付けています。聖書に対する熱心さを向上させるには、教会を通じて人と人の結び付きを高める必要があります。新型コロナウイルスの感染拡大と今回の調査は、教会における人間関係が強まると、聖書に対する熱心さが強まり、教会における人間関係が弱まると、聖書に対する熱心さも弱まることを示しています」