新型コロナウイルスの感染拡大により、厳しいロックダウン(都市封鎖)が行われたにもかかわらず、英国でアルファ・コースの受講者が急増している。
アルファ・コースは、ロンドンのホーリー・トリニティー・ブロンプトン教会(英国国教会)で始まった入信者向けの短期聖書入門コース。今や世界的な伝道ツールとなり、世界各国で教派にとらわれず用いられている。アルファ・コースの創始者で同教会の牧師であるニッキー・ガンベル氏は、ロックダウンの期間中、アルファ・コースを完全オンライン制に移行。その後、自身も驚くほど受講者が増加しているという。
ガンベル氏は、ロンドンのペンテコステ派教会「ジーザス・ハウス」のアグ・イルクウ牧師によるオンライン・インタビュー(英語)に応じ、アルファ・コースの受講者数がコロナ禍で3倍になったことを明かした。
「アルファ・コースはオンラインになったばかりです。私はアルファ・コースがオンラインでうまく行くとは思っていませんでしたが、対面式よりもオンラインの方がうまく行っています。受講者が増えました」
「通常ですと、今の時期の受講者は500人ほどですが、今回は1600人います。もし新型コロナウイルスの感染が拡大していなかったら、そのほとんどがいなかったでしょう。中途でドロップアウトする受講者の割合がこれほど低かったことも、これまでになかったことです」
ガンベル氏自身が導くスモールグループでは、ドロップアウトした人が1人だけで、さらに2人を除くグループ全員がペンテコステ以後に信仰を持つようになったという。
「聖霊がとても力強く受講者たちに働きました。ZOOM(ズーム)の方が、対面式よりも力強かったです。イエス様が離れたところで癒やしを行われたように、聖霊がZOOMで戸惑うこともありませんでした」
ホロコーストを逃れたユダヤ人の父を持つガンベル氏は、広範囲にわたるインタビューの中で、自身がどのようにしてキリスト教信仰に至るようになったかや、コロナ禍であってもポジティブでいられる秘訣を語った。
「一日の始まりを神様との交わりにささげてください。そうすることで一日を始めるべきです。今のコロナ禍の中では、ニュースやソーシャルメディアを見て(一日を)始めてしまうかもしれません。その場合、恐れや不安や心配事でその日を始めるようなものです。しかし、私たちは聖書で(一日を)始めることもできます。私は毎年、聖書全巻を通読しますが、それ(聖書を読むこと)が一日を始めるとても良い方法だと気付きました」