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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(101)「善き隣人バンク」本格稼働に向けて 広田信也

2020年8月15日08時21分 コラムニスト : 広田信也
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関連タグ:広田信也
日本人に寄り添う福音宣教の扉(88)心の痛みに寄り添う「傾聴」の働き-善き隣人バンク-発足 広田信也+

「善き隣人バンク発足」への経緯

2014年、日本宣教のツールを創出するため、ブレス・ユア・ホーム株式会社を設立し、人々に寄り添う働きの数々を提案してきました。6年に及ぶ試行錯誤から生まれたこれらの新しい働きは、今後の宣教拡大の可能性を示してくれるものでした。

しかし同時に、株式会社への働きの依頼は、結果としてサービス提供だけで終わることも多く、人々に寄り添う働きが拡大展開する兆しはありませんでした。特に葬儀司式の対応については、生前から相談を頂いた場合を除き、緊急の司式対応だけに終わることが通常でした。

そのような中、主に高齢者に寄り添うために始めた「お話し相手・付き添いサービス」は、依頼件数は少ないものの、サービス内容が主に「傾聴」であったことが幸いし、依頼者の状況変化によらず、長期間継続して寄り添うことができ、着実な成果を上げてきました。

特に、依頼者の弱さに寄り添い、エンディングに関わり、召された後も遺族に寄り添うようなケースは、当初の目的にかなった大きな祝福を伴う働きになりました。

これらの結果から、私たちは、日本宣教のツールを創出するこれまでの働きから、この「お話し相手・付き添いサービス」を優先して拡大展開する働きに、方針を大きく変更することにしました。

残念ながら、この事業は介護保険外サービスに分類されるため、単独の事業としては継続が難しく、他の事業と組み合わせるか、あるいは非営利の事業として、支援を頂きながら進めるかのどちらかを選ぶ必要がありました。

他の事業については、特定の事業に専心することが難しいため、「お話し相手・付き添いサービス」の働きを当社の働きから切り離し、「善き隣人バンク」と命名した非営利の働きとして新たに出発することにしました。

また、これまで有償であったサービスの領域を拡大し、無償で行う働きも積極的に取り入れるようにしました。

コロナ禍のクラウドファンディング

とはいえ、「傾聴」を行うだけの一見地味な働きが、果たして一般に受け入れられるのか?支援を得られるのか?当初から不安は尽きませんでした。そこで、発足に関わる資金調達のため、クラウドファンディングを実施し、多くの皆さんにこの働きの大切さを知っていただこうと考えました。

早速、クラウドファンディング大手のREADYFOR(株)に協力を申し出て、プロジェクトページを作り、今年の2月からWEB公開して、支援を募り始めました。

ところが、この頃からコロナ禍が日本中を覆い始め、全国の支援者を募る計画はすべて中止になり、新たな支援者の発掘はほとんど不可能になりました。前途は全く見通せない状況でした。

そのような中、本来なら目標支援額の達成も見込めないところでしたが、主に以前から私たちのことを心に留めてくださっていた皆様から、身に余る応援メッセージと共に、多くの支援金を頂き、目標額を早期に達成することができました。このことは、私たちにとって大きな励ましとなり、あらためてこの働きの大切さを痛感した次第です。

「善き隣人」になる資格は、この世の富や力ではない

その後コロナ禍は、以前にも増して日本全土を覆い、大きな恐怖心が人々にまん延しています。直接出会って寄り添うことの難しい時代になってしまったように思います。

しかし同時に、このような時代だからこそ、不安と孤独を覚える人々に、善き隣人として、あらゆる手段を用いて継続的に寄り添うことが求められていると感じています。

あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい。(マタイの福音書22章39節)

弱さを抱え、「善き隣人」に助けを求める人々は巷に大勢います。助けを得なければ生きていけない人々の声が聞こえてきます。しかし同時に、私たちは自分自身に対して、いつも否定的な言葉を語り続けます。

  • 何をしてあげればいいか分からない
  • 自分が助けられるとは思えない
  • 今助けても継続は難しい、それなら助けない方がよい
  • きっと他の誰かが助けてくれる、自分の役割ではない

私たちは、いつも自分の所有物の貧しさを指して、寄り添うことを拒みます。継続的に寄り添うことなど、途方もなく難しいと考えます。しかし、善き隣人になる資格は、目に見えるこの世の富や力ではありません。

「善き隣人バンク」本格稼働に向けて

わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。(マタイの福音書28章20節)

ここに、多くの否定的な言葉を乗り越えて余りある神様からのことばが存在します。私たちには、聖霊なる神様が、いつまでもともにいてくださる約束があるのです。

この方こそ、私たちの弱さ、罪深さをすべて背負って十字架にかかり、死んで葬られ、3日目によみがえったイエス・キリストの故に、天地を造られた神様が送ってくださった助け主(聖霊)なのです。

「善き隣人バンク」の働きは、この聖霊なる神様からあふれ出す勇気と隣人愛が私たちを突き動かす故に成立します。この方がおられる故に、弱さ、罪深さを抱える私たちですが、「善き隣人」になる決心をさせていただけると信じています。

今後、「善き隣人バンク」は、神様の備えてくださったステップを踏んで、着実に本格稼働に向かいます。皆様からのご支援、ご協力を、今後ともよろしくお願いします。

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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