クリスチャン漫画家のさとうまさこさん(清瀬キングダムチャーチ執事)が、新約聖書のヨハネによる福音書を忠実に描いたコミックバイブル『まんが 新約聖書ヨハネの福音書 キリストの言葉』の出版を準備している。さとうさんは、「愛に満ちた神であるキリストの姿と聖書の言葉を伝える『福音のツール』として、多くの子どもたちのために用いられるよう祈りながら描きました。聖書漫画を通して、世界の子どもたちへ『聖書の言葉』を届けたい」と語る。
大分県出身で地元短大を卒業後に上京。『あしたのジョー』で有名なちばてつやプロダクションに賄いで入社した後、漫画界の第一線でアシスタントとして経験を積んだ。上京して1年ほどたった21歳の時、イエス・キリストに出会い受洗。世界観や価値観が大きく変えられ、しばらくして漫画界の第一線から退くことになった。それから12年後の2010年、祈りの中で導きが与えられ、聖書を漫画化して世界中の多くの子どもたちに届けたいと、キリスト教を題材とした漫画を次々に出版。これまでの作品は英語と中国語に翻訳され、電子書籍版も販売している。
マタイ、マルコ、ルカの3つの福音書は内容的に共通の要素が多く「共観福音書」と呼ばれるのに対し、今回描くヨハネによる福音書は「第4福音書」と呼ばれ、イエスの生涯に起こった出来事の霊的な意味について解説し、イエスと父なる神との関わりについて重点的に説明している。「福音書の中でも特別な『ヨハネの福音書』を描くのはとても難しいと思っていました」と話すさとうさん。今回の制作では、イエスの表情に愛があふれる姿を描くことと、天の父なる神の偉大さを表すことに最も力を注いだという。
出来上がった作品の原稿を恩師のちばてつやさんに送ったところ、「マーちゃん、頑張って大作を描きあげたね。完成おめでとう!!」と激励の手書きのメッセージが届いて励まされたという。「イエスが空を見上げる場面など、作品には至る所に天国信仰のカラーが入っていて、御国への希望となる作品を心掛けました。ただ恵みにより、作品を描き上げることができました」
作品は、フルカラー全230ページ。9月1日の出版を目指し、キリスト教専門クラウドファンディングサイト「KARASHIDANE」で寄付を募っている。3千部の制作費と印刷費に充てる予定で、目標金額は400万円。さらに、これまでに出版した英語版のコミックバイブルを世界の子どもたちに配布するためのプロジェクトも同時に立ち上げ、費用の一部120万円を同じくクラウドファンディングで募っている。
さとうさんは、新型コロナウイルスの影響で教会学校が持てなくなるなど、子ども伝道が困難な時期だからこそ応援してほしいと話す。「視覚教材は読書や聴覚教材よりも脳に訴える力が強く、理解度も高いといわれます。日本の漫画を通して、キリストの愛と救いと天国への希望を、世界の子どもたちへ届けられれば幸いです。ご協力をお願い致します」
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