日本福音ルーテル教会は15日、緊急事態宣言が39県で解除されたことを受けて、すでに6日付で教職者と教会宛てに通知していた礼拝再開に関しての注意事項に関する議長談話の要旨を、同教会のニュースブログで発表した。「礼拝の再開時期や実施方法については、教会ごとに違いが出ることは当然」との認識を示した上で、一律な対応を求めるのではなく、あくまで礼拝を再開する上で重要な感染防止策に対する共通認識を確認するものとした。一方、説教応援を含む都道府県を超えての移動については、引き続き自粛することが適当とした。
今後も引き続き注意する必要がある事柄としては、1)人と人との物理的な距離を、2メートルを目安に空ける、2)人が集まる場合は換気を徹底した上でマスクを着用する、3)手洗いを30秒程度行い、複数の人の手が触れる場所はこまめに消毒する――を挙げた。
その上で礼拝再開のために具体的には、前後左右2メートルの間隔を空けられるよう着席位置を工夫し、換気・マスク着用を徹底するための検討が必要だとし、さらにこれらを実現するために必要であれば、礼拝人数の制限や複数回の礼拝も検討が求められるとした。また、来会者の体温確認と手洗いの徹底についても考慮が必要で、消毒する場所については、ドアノブやトイレ、会堂の椅子、スリッパ、備え付け聖書・賛美歌・式文など、具体例を挙げ検討するよう求めた。
礼拝の在り方として具体的に検討すべき点としては、1)式文・賛美歌は歌わずに唱える、2)礼拝時間を短縮する、3)聖餐式は可能な限り行わないようにし、行う場合は配餐者・陪餐者ともに感染防止対策を実施する、4)礼拝後の愛餐会などは中止を継続する――を挙げた。式文・賛美歌を歌わずに唱えることについては、着席の距離が十分に確保できる場合は、マスク着用の上、口ずさむ程度にするという選択肢も考えられるとした。この他、備え付け聖書などの消毒に加えて、参加者がそれぞれその日の式文を作成するという工夫も検討の余地があるとした。
その上で、礼拝再開に際して重要なことは、「『このような対策を打った上で、教会(礼拝堂)での礼拝を再開します』という情報発信にある」とした。また、礼拝に参加することを不安に思う信徒については、無理に礼拝に参加する必要がないことを周知すること、家庭礼拝の勧めやネット礼拝などの対応も引き続き検討することが必要だとした。