カトリック系のラ・サール学園(鹿児島市)は8日、ホームページで生徒1人が新型コロナウイルスに感染していたことが確認されたと発表した。生徒は別の感染者に濃厚接触していたことが判明し検査を受けていたが、同日結果が出て、感染が確認されたという。
発表によると、感染が確認された生徒には症状は出ていない。そのため、帰国者・接触者相談センターと病院は、他者への感染リスクが低く、他の生徒を濃厚接触者として隔離する必要はないだろうとしていたという。しかし学園は万全を期すため、中学1年生、高校1年生を2週間、自宅および寮で待機させる措置を決定。その上で、9日からしばらくの間は休校とする。期間や再開時の対応については、追って発表するとしている。
学園は「ご心配とご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」とした上で、「今後、さまざまなことを関係機関とも相談しながら誠意をもって対処してまいります」と述べている。
ラ・サール学園は、カトリックの教育修道会「ラ・サール会」が1950年に設立。同修道会は、フランスの司祭・教育者であるジャン・バティスト・ド・ラ・サールが1684年に創設し、現在世界80カ国で千余りの各種学校を運営している。日本では他に、北海道函館市に「函館ラ・サール学園」がある。互いは兄弟校の関係にあり、鹿児島、函館いずれも男子中学・高校を運営し、キリスト教精神に基づいた中高一貫教育を提供している。