カトリック長崎大司教区は4日、新型コロナウイルスの感染拡大防止や職員の安全のため、国宝の大浦天主堂(長崎市南山手町)の敷地すべてを4月6日から5月7日まで全面閉鎖すると発表した。状況によっては期間延長の可能性もあるという。期間中は、敷地内にあるキリシタン博物館も閉鎖となる。
大浦天主堂は世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つで、約250年にわたって潜伏していたキリシタンが現れた「信徒発見」(1865年)の舞台。その時の言葉「ワタシノムネ、アナタトオナジ(私の信仰、あなたと同じ)」をテーマとするキリシタン博物館は、大浦天主堂の敷地内に立つ旧羅典(ラテン)神学校(国重要文化財)と旧長崎大司教館(県有形文化財)の2棟を利用して2年前に開設された。
長崎県では同日、新たに女性1人の感染が発表され、県内の感染者は計10人となった。