全国約8千の教会にチラシを相乗りで送る「はこぶね便」を運営する有限会社トップ・スペース(東京都八王子市)代表の上原雄平(うえはら・ゆうへい)さんが21日午前1時43分、急性心不全により死去した。44歳だった。はこぶね便事務局が23日、フェイスブックで明らかにした。
葬儀は新型コロナウイルスの感染防止のため、親近者のみで行い、状況が収束し次第、一般向けに記念会を行う予定。ただし24日午後3~5時に限り、上原さんの所属教会であるキリストの栄光教会(東京都東村山市栄町2−28−15)で、故人と対面できる機会を設ける。
事務局は「あまりに突然のことで受け止めきれていない状態です。死因は、解剖の結果、急性心機能不全でした。『本人は殆(ほとん)ど苦しむことなく突然召されたことになります』と担当医師からも告げられました」とつづっている。
その上で、「はこぶね便は、雄平兄が神の国の実現のために立ち上げた会社です。あまりに大きなリーダーを突然失い、私たちも悲しみと困惑の中にありますが、今こそスタッフ一同、一つとなって彼が神様から受けたビジョンを握りつつ、前進していきたいと願っています」とし、遺された家族の慰めと平安のために祈りを求めている。
24日の故人との対面は、混雑した場合、礼拝堂内に入場できる人数を制限する可能性もあるという。フェイスブックでは、30分ごとに4つの時間帯を提示し、来会する時間帯にしるしを付けることで、分散化の協力を求めている。また、新型コロナウイルスの感染防止のための諸注意も提示。花料は辞退するとしている。
上原さんは2001年にトップ・スペースを設立。「クリスチャンを元気にするための活動」を理念に掲げ、12年から「はこぶね便」を始めた。その後、クリスチャンの制作者による商品を集め、14年からネットショップ「はこカタ」を、15年からギフトカタログ「たらんと」を開始。さらに18年からは、キリスト教専門のクラウドファンディングサイト「KARASHIDANE(からしだね)」を始めるなど、さまざまな事業を展開してきた。