この20年余りの現代キリスト教音楽(CCM)の目覚ましい台頭とは裏腹に、米国の教会では、伝統的な賛美歌が依然として重要な位置を占めていることが、米ライフウェイリサーチによる最新の調査(英語)で判明した。
西洋諸国の多くの教会ではCCMが流行しているが、ライフウェイリサーチが、全米のプロテスタント教会の牧師千人を対象に調査したところ、伝統的な賛美歌を用い続けている教会が大勢を占めていることが分かった。
調査に応じた牧師の3分の2(69%)が、伝統的な賛美歌を礼拝で定期的に用いていると答え、礼拝の賛美でピアノを用いる(79%)ことに次いで2番目に多い回答となった。
ライフウェイリサーチのスコット・マコーネル所長は、「印刷した本と同じで、賛美歌は時代遅れなどではありません。個人やグループが毎週、教会の賛美を導いています」と言う。
また教会において賛美は、牧師と賛美チーム、そして会衆の間でほとんど対立のない領域であることも判明した。
賛美の好みの違いが教会における最大の問題だと答えた牧師は、全体の15%しかいなかった。また賛美の形式が変わった場合、別の教会に行くと答えた信者も5%しかいなかった。
この他、多くの教会には賛美リーダーや賛美チームが存在するが、毎週日曜日に歌われる賛美には、牧師が一役買っていることも分かった。牧師の71%が賛美の準備に関わっていると答えた。
大半の牧師と賛美リーダーの間に健全な協力関係があることも、調査は指摘している。牧師の92%は、牧師と賛美リーダーの間には互いに対する尊重があると答えた。
一方、礼拝の賛美で用いられる楽器を見てみると、かつては全米の多くの教会がオルガンを用いていたが、現在ではピアノを用いる割合の方が高くなっている。4分の3の牧師(79%)が、賛美でピアノを用いていると答えた一方、オルガンを用いると答えた牧師は半数を下回った(47%)。一方、ペンテコステ派の場合、教会に賛美用のバンドがある割合が82%と非常に高いことが分かった。