聖書にある女性に関する命令を1年間、文字通り実践しようとした体験をつづった『A Year of Biblical Womanhood(聖書的女らしさの一年)』などで知られる、米国の人気クリスチャン女性作家、レイチェル・ヘルド・エバンスさんが、現地時間4日早朝に亡くなった。37歳だった。感染症で治療を行っていたが、約2週間前から昏睡状態となっていた。夫のダニエルさんが、レイチェルさんの公式ブログ(英語)で発表した。
レイチェルさんは1981年、米南部のバイブルベルトに位置するテネシー州デイトンで生まれた。デイトンは、米国における進化論VS創造論をめぐる歴史的裁判「スコープス裁判」の舞台となった町で、レイチェルさんはそこで非常に保守的な福音派のクリスチャンとして育つ。しかし信仰の危機を経験する中で、自らの信仰を主体的に問い直していくことになる。
処女作『Evolving in Monkey Town(モンキー・タウン〔デイトンを指す〕で進化する)』(2010年)は、そうした過程を描いた自伝的著書で、賛否ありながらも注目を集めた。そして、2年後に出版した『A Year of Biblical Womanhood』で、米ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー(電子書籍・ノンフィクション部門)に選ばれた。他に『Searching for Sunday(日曜日を探し求めて)』(15年)、『Inspired(インスパイアーされて)』(18年)の著書がある。