【CJC】「黒人解放の神学」の主導者、ジェイムズ・H・コーン牧師が4月28日、死去した。79歳。ユニオン神学校(米ニューヨーク)の発表を、宗教専門RNS通信などが伝えた。
アフリカン・メソジスト監督(AME)教会牧師。1936年8月5日、アーカンソー州フォーダイス生まれ。ノースウエスタン大学で哲学博士号を65年取得。70年からユニオン神学校で教え、73年に教授。黒人解放の神学、アフリカ、中南米、アジアの「解放の神学」を主に講義した。2018年、アメリカ芸術科学アカデミーのフェローに選出。
著書は『黒人神学と黒人の力(邦題=イエスと黒人革命)』(Black Theologyand Black Power, 1969)、『抑圧された者の神』(God of the Oppressed, 1975)など多数。
主な邦訳書は下記の通り。
▽『イエスと黒人革命』(新教出版社、1971年)=Black Theology and Black Power (1969)
▽『解放の神学 黒人神学の展開』(同、73年)=A Black Theology of Liberation (1970)
▽『抑圧された者の神』(同、76年)=God of the Oppressed (1975)
▽『黒人霊歌とブルース アメリカ黒人の信仰と神学』(同、83年)=The Spirituals and the Blues: An Interpretation (1972)
▽『わが魂の遍歴』(同、87年)=My Soul Looks Back (1986)
▽『夢か悪夢か・キング牧師とマルコムX』(日本キリスト教団出版局、1996年)=Martin & Malcolm & America: A Dream or a Nightmare (1992)
▽『十字架とリンチの木』(同 、2014年)=The Cross and the Lynching Tree (2011)