米ノースカロライナ州に本部を置く改革長老教会国際部(PRMI)の宣教訓練プログラム「デュナミス・プロジェクト」のワークショップが23日、東京・南青山のウェスレーセンターで行われ、日本基督教団をはじめ国内の諸教会、宣教団体から教職信徒ら12人が参加した。PRMIのアジア担当宣教師として韓国ソウルに派遣されているジェイ・ノブロック氏が「宣教の霊的原動力」をテーマに講演し、参加者たちは講師と共に祈りと交わりの時を持った。
デュナミス・プロジェクトは、宣教の働きにおいてどのように聖霊なる神と共に歩むことができるかを、聖書に基づいて体系的に学ぶことができるプログラム。これまでに北米やアフリカ、アジアのさまざまな地域で教派を超えて成果を上げており、現地で宣教の働きを担う多くのクリスチャンたちを励ましてきた。
ワークショップは午前と午後の2部行われ、午前の部では、ノブロック氏が創世記をはじめ、聖書全巻にわたって聖霊の働きに関する記述を紹介しながら、イエスがどのように聖霊なる神と共に歩みながら地上での働きを成し遂げていったのかを解説した。
ノブロック氏は、イエスが100パーセント神でありながら普通の人間となり(フィリピ2章)、地上でのすべての働きを、自分の力ではなくただ聖霊の力によって行ったことを強調。ヨハネによる福音書14章12節にあるイエスの言葉「わたしを信じる者は、わたしが行う業を行い、また、もっと大きな業を行うようになる」を引用し、「主は私たちも同じ働きをするようにと招いておられます。地上でイエス様が父なる神様に用いられたように、私たちも同じように神様に用いられるのです」と述べた。
プログラムの中でよく引用される聖書箇所として、使徒言行録1章8節の「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける」を紹介。「教会ではよく論争を生じさせる箇所」と前置きしつつ、「聖霊のバプテスマ」(マルコ1:8)について、「ポイントは、私たちが『イエスの証人』になること」と説いた。
ノブロック氏は、「大切なことは、イエス様が父なる神様に従われたように、私たちも神様に従って聖霊の力をもって宣教の働きを行うこと」と語り、「私たちが聖霊の導きによって踏み出すとき、神様が働かれます」と参加者たちを励ました。
PRMIは、米国の長老派教会内のカリスマ運動として始まった団体。1966年に長老派カリスマ・コミュニオン(PCC)として始まり、その後改革派教会からの参加者も増えてきたことから、現在の名称となった。デュナミス・プロジェクトは、PRMIの働きの中でも中心となる宣教訓練プログラムで、これまでに世界中で数千人が参加している。