ローマ教皇フランシスコは23日、パナマへ向かう機内で報道陣に対し「11月に日本に訪問する」と語った。共同通信の記者の質問に答えたもの。同通信が関係者の話として伝えたところによると、訪日の日程は11月下旬に5日間前後で調整しているという。
教皇は訪日中、被爆地の広島と長崎を訪れ、被爆者のために祈りをささげる予定とされている。一方、同通信(英語版)によると、東日本大震災の被災地の訪問も検討されている。
教皇の訪日は、1981年2月に訪日した故ヨハネ・パウロ2世以来、2度目38年ぶり。ヨハネ・パウロ2世も訪日した際には、広島と長崎を訪問している。
AP通信(英語)によると、教皇は機内でこの他、イラクへの訪問希望も表明した。しかし現地の教会指導者からは治安が悪く、まだ適切な時期ではないと伝えられたという。
今年の訪日について教皇は昨年9月、天正遣欧使節顕彰会(宮崎市)の関係者らと面会した際、初めて表明。同12月には、前田万葉(まんよう)枢機卿(大阪教区司教)ら日本からの訪問団とバチカン(ローマ教皇庁)で面会した際、今年末に広島、長崎を訪問したいとする意向を表明していた。
教皇は23日〜27日までパナマに滞在し、同国で開催されるカトリック教会の「ワールド・ユース・デー(世界青年の日)」世界大会などに出席。27日に帰国の途につき、28日にバチカンに到着する予定。
AP通信によると、今年前半はこの他、アラブ首長国連邦(UAE)、モロッコ、ブルガリア、マケドニアを訪問する。後半は日本の他、マダガスカルへの訪問が取り沙汰されている。