これからしばらくの間、このコラムでさまざまな状況の中における祈りの言葉を記載してみたいと思います。これらの祈りは「クロスウォーク」というネットジャーナルに記載されているもので、祈りを書かれた方のお名前を最後に記しておきます。これらを参考にして、私たちの祈りの生活がさらに豊かになれば幸いです。
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新しい年のための祈り
父なる神様、新しい年を迎えるに当たって、私たちはあなたの臨在と導きを必要としています。
私たちは皆、さまざまな期待と希望を抱いております。しかし、あなただけが未来をご存じであり、あなただけが私たちの必要とする力と知恵を与えることのできるお方です。ですから、私たちがへりくだってあなたのみ手に委ねて、あなたを信頼し、この年、あなたのみこころを求めていく者となれますように助けてください。
移りゆく不確かな日々のただ中で、どうかあなたの変わることのないご愛の確かさを知ることができますように。
必ず起こるであろう失望や心痛のただ中で、どうかあなたの平安と慰めを求めてあなたに立ち返ることができますように。
さまざまな誘惑や頑なな自我のただ中で、どうか私たちが道を見失うことのないように、そして、いかなる犠牲があろうともあなたの御目に正しいことをなすことができますように。
日々の仕事や学びのただ中で、どうか傷ついている世界の悲しみと不正に目を開くことができますように、そして、友なき人々や困窮する人々に対して慈愛と犠牲心をもって接することができますように。私たちの絶えざる祈りが、「主よ。あなたのおきての道を、私に教えてください。そうすれば、私はそれを終わりまで守りましょう」(詩篇119:33)という、あのいにしえの詩篇の記者の言葉となりますように。
今の困難な時代に私たちの国とその指導者たちのために祈ります。危険で、かつ問題に満ちた、この私たちの世界に平和と正義をもたらそうと努力しているすべての人々のために祈ります。
対立する私たちの国に一致をもたらし、あなたが私たちに望んでおられるより大きなビジョンを与えてください。「幸いなことよ。主をおのれの神とする、その国は」(詩篇33:12)というあなたのみことばが思い起こされます。
過ぎ行く一年を振り返るとき、身に余るあなたのいつくしみを感謝いたします。あなたのこれまでのいつくしみを私たちが決して当たり前のこととすることがありませんように。私たちに対するあなたのあわれみを私たちが忘れるようなことがありませんように。むしろ、そういったことが私たちを悔い改めと、この年、あなたを私たちの生活の基(もとい)とし、かつ、中心とする新しい献身へと導くものでありますように。
私たちの父よ。そういうわけで、この新しい年の約束と希望のゆえにあなたに感謝いたします。期待と信仰をもって待ち望みます。これらのことを、その死と復活によって今の世界と来るべき世界のために私たちに希望を与えてくださった主であり救い主である、イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
―ビリー・グラハム(1918~2018)
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