鎮西(ちんぜい)学院(長崎県諌早=いさはや=市)は8日、政治学者で東京大学名誉教授の姜尚中(カン・サンジュン)氏(67)が、4月1日付で同学院の第27代学院長に就任することを発表した。姜氏は2006年4月から同学院の教育顧問を務めており、学院長就任は学院理事会で決まった。
1950年熊本市生まれ。国際基督教大学(ICU)助教授、東京大学社会情報研究所助教授、同教授、同大大学院情報学環現代韓国研究センター長などを経て、2013年から同大名誉教授。14年から1年間、聖学院大学学長を務め、現在は熊本県立劇場理事長兼館長を務めている。著書に小説『母-オモニ-』『心』のほか、『悩む力』『リーダーは半歩前を歩け』など。
鎮西学院は1881年、北米メソジスト監督教会から派遣された宣教師キャロル・サマーフィールド・ロングによって、長崎市東山手に創立された加伯利(カブリー)英和学校を母体とする。1906年に鎮西学院に改称。30年、同市竹の久保町に移転。当時の校舎(現活水中学・高校)は長崎の爆心地から500メートルほどしか離れていない場所にあり、多くの教職員と生徒が犠牲になった。46年に諌早市へ移転。キリスト教精神に基づく人格教育を理念とし、現在は鎮西学院幼稚園、同高校、長崎ウエスレヤン大学を運営している。