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尾山清仁氏「弱さを正直に言い表せるコミュニティー作りが自分の使命」 キングス・ガーデン東京第3回シンポ「わが町で共につながる」

2017年10月16日11時21分
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関連タグ:キングス・ガーデン東京尾山清仁
「弱さを正直に言い表せるコミュニティー作りが自分の使命」と尾山清仁氏 キングス・ガーデン東京 第3回シンポジウム「わが町で共につながる」を開催+
聖書キリスト教会牧師の尾山清仁氏=7日、ココネリホール(東京都練馬区)で

キングス・ガーデン東京(東京都練馬区)が主催するサポートネットワーク第3回シンポジウムが7日、ココネリホール(同)で開催された。「わが町で共につながる―何故つながろうとするのか」をテーマに、聖書キリスト教会(同)牧師の尾山清仁(せいじ)氏による講演などが行われ、約130人が耳を傾けた。

「主に仕えるように高齢者に仕える」をモットーとする社会福祉法人キングス・ガーデン東京は、住み慣れた地域で互いに支え合いながら、誰もが自分らしく生き、豊かな最期を迎えられる「サポートネットワーク」作りを進めている。その一環としてシンポジウムを開いてきたが、3回目となる今回は公共のホールを会場にするなど、クリスチャンの枠を超えて一般の人も聞きに来やすいようにして、「地域」にさらに寄り添ったものとなった。

まず、本木勉氏(プロボノ・ビジネスパーソン)が「仕事のスキルを活かしたボランティア」、明星(あけぼし)マサ氏(社会福祉法人つくりっこの家理事長、精神保健福祉士)が「地域の中で非分類協働の暮らしを」、山﨑晋氏(しあわせ麻雀道場代表、手話通訳士)が「麻雀店経営を通して地域貢献」として、それぞれ短く実践発表を行った。

「弱さを正直に言い表せるコミュニティー作りが自分の使命」と尾山清仁氏 キングス・ガーデン東京 第3回シンポジウム「わが町で共につながる」を開催
左から本木勉氏、明星マサ氏、山﨑晋氏、司会を務めた尾山清仁氏

その後、質疑応答タイムを含んだ座談会に続いて、尾山氏が登壇した。尾山氏は、キングス・ガーデン東京の協力牧師、精神障がい者グループホームのNPOホサナの理事も務めるなど、地元のさまざまな働きに関わっている。この日は、聖書キリスト教会の牧師として13年間、地域のニーズにどう応えていくことができたかを振り返りながら、人とつながることの意味について語った。

わたしたちは神に造られたものであり、しかも、神が前もって準備してくださった善い業のために、キリスト・イエスにおいて造られたからです。わたしたちは、その善い業を行って歩むのです。(エフェソ2:10)

尾山氏はこの聖句を引用しつつ、「リーダーとは、神の目的を達成するために神の用意した人々に影響を及ぼす人のこと。この影響力とは、過去の経験、それも特に痛みの経験から来る」と語った。

尾山氏は20年間米国で暮らし、年商50億円もあった貿易会社社長をしていたが、父である尾山令仁氏が牧会してきた教会の牧師になるため、13年前に日本に戻ってきた。米国滞在中、大学院でリーダーシップ論「12ステップの回復のプログラム」と出会い、また世界的大ベストセラーであるリック・ウォレン著『人生を導く5つの目的』(パーパス・ドリブン・ジャパン)を翻訳する中で学んだことは次のことだったという。

「自分の弱さを受け止めることができた時、自分らしさと生きやすさを見いだせる。その弱さを人々が正直に言い表すことができるような安全なコミュニティーが大切。それを形成することが、今後の自分の人生の目的だ」

日本に戻り、心の傷を回復するリカバリー・プログラムを始めて間もなく、集会に参加していた精神の障がいを患う女性が自殺。その責任を取って牧師を辞任することも覚悟していたが、その家族から、教会に通い始めてからこの女性が苦しみから解放されていたと逆に感謝され、家族そろって洗礼を受けたいと申し出があった。家族に精神的な病を持つ別の信徒からも、「やっと教会らしい働きが始まったと思っていました」と礼を言われたという。「それは、牧師として人や地域と関わっていくことの真剣さや本気度が試された瞬間だった」と尾山氏。

また、7年間援助しながら最後まで思いが通じず、最後は恩を仇(あだ)で返すような不遜な態度で自分のもとを去っていた日系ブラジル人のホームレス男性がいた。「その利己的な姿はまさに、神様に対する自分の姿であり、神様はそのことに気付かせるため、その7年間を用意してくれた」と尾山氏は振り返る。「神様の憐(あわ)れみと一方的な恵みに対して自覚と感謝が少ない者であることを改めて思い知らされた」

「弱さを正直に言い表せるコミュニティー作りが自分の使命」と尾山清仁氏 キングス・ガーデン東京 第3回シンポジウム「わが町で共につながる」を開催
登壇者の話に熱心に耳を傾ける参加者

聖書キリスト教会は、地域の人たちにとって役立つことなら何でも積極的に協力する。NPOと協働して行う福祉事業、教会を開放しての体操教室や英会話などの各教室。さらに、学校と連携した学習支援や食事の提供など。教会ができることは何でもし、地域の公共の場所として広く活用してもらっている。

尾山氏はその理由を、「人がつながろうとするのは、人間として本来あるべき自然な生き方であり、それなくしては意味のある人生を生きていくことはできない」と述べ、最後に次のように語った。

「13年前、この地に戻って来て、神様は私に何をさせようとしているのか分からなかった。しかし、キングス・ガーデンや町内会、小学校、中学校、地域の人たちとの不思議な出会いを通して、がらんとしていた教会の中が満たされていった。その中で、幾つものミニストリーを行えるようにも神様はしてくださった。本当にありがたいと思っている。これからどういうことが起きるか分からないが、神様に導かれる人生の旅路を期待していきたい」

シンポジウムに参加した練馬区の教会に通っている女性(40代)は、「地域の中で助けを必要としている人たちに、心を開いて手を伸ばすことの大切さを教えられた」と感想を語った。

関連タグ:キングス・ガーデン東京尾山清仁
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