開幕まであと4日と迫った北京五輪では中国当局の許可により、五輪期間中であれば聖書を配布することが制限的に可能になっていたが、それに引き続いてキリスト教関連書籍の配布も可能になったことが明らかになった。
配布可能になった書籍は、アルゼンチン出身の世界的伝道者、ルイス・パラウ氏の著書「無神論者とクリスチャンとの間の友好的対話」(原題:A Friendly Dialogue Between an Atheist and a Christian)。パラウ氏は五輪期間中に、中国を訪れる選手とコーチら1万6000人以上に同著を配布することの許可を求めていたが、中国当局から許可をもらったことを最近明らかにした。
米国に本部を置く伝道団体「ルイス・パラウ協会」の設立者であるパラウ氏はこれまでに世界70カ国、1200万人に福音を伝えてきた世界的な伝道者。ここ数年間は特に中国宣教に重点を置き、中国本土の諸教会と交流を通して、福音伝道の扉を開くために尽力してきた。
今回配布が認められた同著は、パラウ氏と中国の高位役人との間で交わされた「対話」を一冊の本にまとめたもので、キリスト教信仰の基本はもちろん、中国の文化的な観点から見たキリスト教の特徴や宗教的な哲学などについて取り扱っている。
北京五輪では、英国聖書協会が各国の聖書協会の協力を得て40万ドル(約4200万円)を支援し、四福音書が収められた冊子5万冊が中国語と英語で印刷され、中英両語併載の旧新約聖書1万冊と新約聖書3万冊も配布されることが認められている。