ロンドン西部の高層住宅「グレンフェル・タワー」(地上24階建て)で発生した大火災の犠牲者を偲ぶ追悼礼拝が7月27日、現場近くの教会で行われ、犠牲者の家族や友人らが集った。6月14日に発生したこの火災では、少なくとも80人が亡くなった。
礼拝は、火災があったケンジントン北部にある聖ヘレン教会で行われ、メアリ・メンディさんと、その娘のカディヤ・セイエさん、バークティ・ハフトムさんとその息子のベルクさん、および5歳のアイザック君の命を偲んだ。デイビッド・ラミィ下院議員の代理人を含め、家族や友人たちが弔辞を読み上げ、ゴスペル・グレンフェル・クワイアが賛美を率いた。
英国国教会のヨーク大主教ジョン・センタムが説教をし、火災について徹底した調査をすべきだと語った。
「グレンフェル・タワー火災で犠牲になった方々を追悼するこの感動的な礼拝によって、遺族の方々は、神の元に返された愛する方々を悼み、覚える機会を与えられています。今大切なのは、なされ得ることがすべてなされ、このような悲劇がいかにして起こってしまったのかを、皆で徹底的に検証すべきだということです。真実によってのみ犠牲者のための正義がなされるのであり、その正義によって今後の和解がなされるのです」
ケンジントンのグレアム・トムリン主教は次のように付け加えた。
「追悼礼拝は、感情に訴える、威厳に満ちたものでした。そして、グレンフェル・タワーでの悲劇的火災のために命を落とした5人の、深い愛に満たされた人たちにふさわしい賛辞に満ちておりました。涙もありましたが、同時に、信仰、希望、そして愛が力強く表現されていました。さらに、悲しみの闇の中にあって、キリスト教信仰が、いかに私たちを支えてくれるのか、また慰めをもたらすのか、真理が正義をもたらし、究極的には和解へと導いてくれるのかを示してくれました」