キリスト教主義の国際NGO「ワールド・ビジョン・ジャパン」(WVJ、東京都中野区)が、国連が提唱する持続可能な社会を目指すためのプラットホーム「国連グローバル・コンパクト」に賛同し、国内の推進団体である「グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン」(GCNJ、東京都港区)に加入した。
国連グローバル・コンパクトは、「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の4分野10原則を軸に掲げ、 国際社会の各種問題に対して責任ある行動を促す、国連機関・民間企業・非営利団体等の自発的な取り組み。1999年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で、コフィー・アナン国連事務総長(当時)が提唱、翌2000年7月に発足した。15年7月時点で、世界約160カ国の1万3千以上の団体(うち企業が約8300)が署名している。
GCNJは、国連グローバル・コンパクトを日本国内で推進することを目的とした団体で、17年5月時点で244企業・団体が加入している。NECや三菱UFJ、大日本印刷、日本テレビなど、多数の大手企業が加入しており、同志社大学や国際基督教大学(ICU)、上智大学など、キリスト教主義の大学も加入している。
WVJの加入日は5月18日。「今まで以上に国内外のステークホルダー(利害関係者)と連携、 協力し、 信頼に応え、 持続可能な社会の実現に貢献できるよう、 積極的に活動していきます」としている。
国連グローバル・コンパクトの10原則は下記の通り。
<人権>
原則1:人権擁護の支持と尊重
原則2:人権侵害への非加担
<労働>
原則3:結社の自由と団体交渉権の承認
原則4:強制労働の排除
原則5:児童労働の実効的な廃止
原則6:雇用と職業の差別撤廃
<環境>
原則7:環境問題の予防的アプローチ
原則8:環境に対する責任のイニシアティブ
原則9:環境にやさしい技術の開発と普及
<腐敗防止>
原則10:強要や贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗防止の取組み