「父たちよ。あなたがたも、子どもをおこらせてはいけません。かえって、主の教育と訓戒によって育てなさい」(エペソ6:4)
親が子に与える影響は計り知れないほど大きいものです。子どもへの性的ないたずらの罪で告訴されたことのあるマイケル・ジャクソンは、2001年にオックスフォード大学で次のようなスピーチをしています。
「僕が欲しかったのは父親であった。僕に愛を示してくれる父が欲しかったのに、僕の父はそれをしてくれたことがなかった」。マイケルは子どもの頃から「ジャクソン5」というグループで歌手として歌わされてきました。彼の父親ジョー・ジャクソンは、子どもたちの興業的、商業的な成功ばかりを考えていました。
テネシー大学医学部の助教授ロス・キャンベル博士は「愛情溢れる父親と温かく愛に満ちた関係を持ってきた人には、性的に歪んだ人格を見たことがない」と言います。父親の愛情に飢えていたことが、マイケルの人格形成に大きな影響を与え、父親に対するいらだちや怒りが、彼を突き動かしていたのです。
2005年2月21日、皇太子殿下の誕生日に記者会見がありました。そこで、愛子様の教育方針に関しても述べられ、米国の家庭教育学者ドロシー・ロー・ノルト博士の詩「子ども」に深く感銘を受けたことや、愛子様が正しく人を愛せる人になれるように、自分たちも親としてこの詩にあるような存在になりたいと言われました。
その詩を紹介します。
子どもは、批判されて育つと 人を責めることを学ぶ。
子どもは、憎しみの中で育つと 人と争うことを学ぶ。
子どもは、恐怖の中で育つと オドオドした小心者になる。
子どもは、同情されて育つと 自分を可哀想だと思うようになる。
子どもは、馬鹿にされて育つと 自分を表現できなくなる。
子どもは、嫉妬の中で育つと 人をねたむようになる。
子どもは、引け目を感じながら育つと 罪悪感を持つようになる。
子どもは、辛抱強さを見て育つと 耐えることを学ぶ。
子どもは、正直さと公平さを見て育つと 真実と正義を学ぶ。
子どもは、励まされて育つと 自信を持つようになる。
子どもは、ほめられて育つと 人に感謝するようになる。
子どもは、存在を認められて育つと 自分が好きになる。
子どもは、努力を認められて育つと 目標を持つようになる。
子どもは、皆で分け合うのを見て育つと 人に分け与えるようになる。
子どもは、静かな落ち着きの中で育つと 平和な心を持つようになる。
子どもは、安心感を与えられて育つと 自分や人を信じるようになる。
子どもは、親しみに満ちた雰囲気の中で育つと 生きることは楽しいことだと知る。
子どもは、まわりから受け入れられて育つと 世界中が愛であふれていることを知る。ドロシー・ロー・ノルト(Dorothy Law Nolte)
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