<本文と拓本>31文字(296+32=328)
真(真を成す)。啓三常之門(三常<信・望・愛か?>の門を啓示し)、開生滅死(生を開き死を滅し)、懸景日以破暗府(暗府を破るを以[も]って景日<主イエスの復活記念日>を懸[かか]げ)、魔妄於是乎悉摧(魔妄は是においてや悉[ことごと]く摧[くだ]く)。棹慈航以登明宮(慈航に棹さし以って明宮に登る)。含
<現代訳>
信仰・希望・愛の三常の門を啓示し、生命を開き、死を滅ぼし、暗府を破り、主イエスの復活記念日を特別な日としました。こうして悪魔の力を悉く砕き、信徒たちは恵みの船で棹をさして天に登りました。こうして人は救われ、救いの御業は完了し、太陽が真昼の頂上に昇りつめたさまのようです。
<解説>
この箇所は、主イエスの復活により死を滅ぼし、新しい命の世界を開かせ、信仰・希望・愛に生きる信徒たちが天に昇っていくことを伝えています。
よみについては「暗府」とし、景である主イエスの日を「景日」とし、復活記念日を特別な日としているのも新しい発見かと思います。
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
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