<本文と拓本>31文字(265+31=296)
理家國於天猷説(家國を天猷に理[おさ]む)。三一浄風無言之新教(三一の浄風[注]は無言の新教を)、陶良用於正信(良用[信徒]を正信に陶す[薫陶、指導])。制八境之度(八境の度を制し)、錬塵成真(塵を練[ね]って真を成す)。
[注]浄風は聖霊、聖神(日本ハリストス正教会での使用語)のこと。景教文書では涼風、証身とも記す。
<現代訳>
家も国も御手に治めました。三一の浄風は、言葉はありませんが、新しい教えで信徒を正しい信仰に導き、世界を救い、塵を除き、錬って真としました。
<解説>
この箇所は三一の聖霊によって、信徒の群れがつくられていったことを刻みます。ここでは、聖霊が主体的に働いて人を新生させること、神にあるクリスチャンライフについて記しています。
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
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