ネアンデルタール人は原人が進化したもので、その中から新人が生まれたのではないか。
1856年、ドイツのネアンデル渓谷で発見された化石で、以後、同種のものがヨーロッパ各地の洞窟で、および西アジアで発見された。顔には眼窩上突起があり、顎には頤(おとがい)がない。脳容積は現代人と同じくらいで、狩りの技術が向上し、死後の世界を考えて、死者を葬った。100万年くらい前のものとされている。
ミュンヘン大学とペンシルベニア大学のグループは、最初のネアンデルタール人の骨化石から世界初のDNAを抽出し、現代人やサルのそれと比較して遺伝的な隔たりを調べたところ、ネアンデルタール人は現生人とは別種であることが判明し、現生人類とチンパンジーのほぼ中間に位置するものとした(ロイター、朝日新聞、1997年7月16日)。
よって、アダム以前に造られ、滅ぼされた種の化石かもしれない。「われわれ現代人が知らなくてもよい」として、聖書にも書かれていない、ということはあり得る。
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