<本文と拓本>32文字(169+32=201)
物以託宗(或いは物を指して宗と託し=物体を作って宗教とし)、或空有以淪二(或いは空有の二に淪ち)、或禱祀以邀福(或いは祈祷で福を求め)、或伐善以矯人(或いは善行を伐として人はおごる)。智慮營營(知慮は営営=激しく求める)、恩情役役(恩情は役役=労する)、茫然無得(茫然で得るなく)
<現代訳>
物を神として宗教を作り、空有(仏教宗派の教義的対立)の争いで堕落し、祈祷によって幸福を求め、善行を手柄としておごり、他者を見下します。知恵は貪り求め、心は労苦し、茫然として得ることなく
<解説>
この箇所は、人の堕落後の創造主への反逆としての人の欲望の姿を描いています。
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
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