「・・・十二年の間長血をわずらっている女がいた。・・・彼女は、イエスのことを耳にして、群衆の中に紛れ込み、うしろから、イエスの着物にさわった。「お着物にさわることでもできれば、きっと直る」と考えていたからである。すると、すぐに、血の源がかれて、ひどい痛みが直ったことを、からだに感じた。イエスも、すぐに、自分のうちから力が外に出て行ったことに気づいて、群衆の中を振り向いて、「だれがわたしの着物にさわったのですか」・・・イエスは彼女にこう言われた。「娘よ。あなたの信仰があなたを直したのです。・・・」(マルコの福音書5章25~34節)
今日の聖書箇所には、1人の女性の素晴らしい癒やしの物語が記されています。彼女はイエスと出会い、イエスに触れ、イエスとの命の接点を持つことによって、12年間苦しみ続けた病(長血)から直ちに癒やされたのです! この箇所から、私たちが癒やしを求めて祈るときの心備えを3つのポイントから学びたいと思います。
1. イエスと出会うと今、答えが与えられる
12年間、重い病で心身共に苦しんだ「女」は、イエスと出会った瞬間にたちまち癒やされたのです!
12年といえば、小学校に入った子どもが高校を卒業するほどの長い時間です。その長い間、ずっと彼女は苦しみ、イスラエル人にとって汚れているとされる病で差別され、息の詰まるようなつらい日々だったでしょう。それでも彼女は、イエスに触れば癒やされると信じ、期待したのです。
あなたも長年の病に苦しんでいるかもしれませんが、諦めてはいけません。この女性のように、シンプルに「今、ここ」で癒やしてくださる主に、素直に期待して祈りましょう!
2. イエスに焦点を合わせる
彼女は、群衆の中からイエスのところに近づかなければなりませんでした。彼女の肉体の目は、無数の人々の背中を見たことでしょう。でも彼女が狙いを定め、焦点を合わせていたのは、イエスただお1人だったのです!
信仰の心備えのポイントとして、あなたはイエスに集中していましたか? 目に映ることやさまざまな情報に気を取られて、本当に見なければならないものを見失ってはなりません。私たちはスパッとイエスに焦点を合わせましょう。イエスに信頼し、イエスにだけ私たちの信仰を向けてまいりましょう。
3. 小さくても信仰を持つ
彼女は惨憺(さんたん)たる状況にあり、病気も悪化の一途をたどっていました。けれども彼女は、悪くなる事実をただ事実として捉えただけではなくて、彼女の心の中には、芽生えたばかりの小さな信仰が確かにありました。その信仰をもって彼女は「お着物にさわることでもできれば、きっと治る」と信じて、イエスに思いきり飛び込んでいったのです。
大げさな信仰は必要ありません。小さくてよいのです。あなたの心の中に、「イエスの御名によって祈ればきっと治る」という素直で、イエスから信仰だと認められるものを持ちましょう。2千年前のクリスマスから始まった恵みを、「今、ここ」で体験してまいりましょう。
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