信州からこんにちは!ちいさな絵本やノエルです。
本日のご紹介は、アンゲラーの『すてきな三にんぐみ』です。
『すてきな三にんぐみ』(トミー・アンゲラー作、いまえ・よしとも訳、偕成社)
(98年国際アンデルセン賞)
青と黒とオレンジのパキッとした配色に目を引かれ手に取ると・・・またまた真っ黒の場面が続きます。そして黒いマントに黒いぼうしの、こわーい泥棒3人組のおはなしのはじまりはじまり。
3人組は次々と馬車を襲い、奪った財宝をかくれがにため込みます。ある夜、3人組が襲った馬車に乗っていたのは、みなしごのティファニーちゃんだけ。いじわるなおばさんに引き取られるならこの3人組の方が面白そう!!とかくれがに行きます。宝の山を見てティファニーちゃんが言います。「これ、どうするの?」
ここからおはなしは意外な方向へ。なんとも素敵なハッピーエンドが待っています。絵本の醍醐味!
本名:Jean Thomas Ungerer。1931年フランスのストラスブールで時計職人の息子として生まれる。ヨーロッパでの放浪の旅を経て、1956年にアメリカに移住。画家・漫画家・絵本作家や広告美術など幅広く活躍し、人間についてシニカルな批評家という一面も持ち合わせている作者。
その独特なブラックユーモアを秘めた数々の作品はアンゲラー世界として確立し、多くのアーティストに多大な影響を与えています。
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この絵本を読みながら宝物のことを思いました。絵本の中では、泥棒たちが集めに集めた財宝は、使う当てのない宝物でした。しかし、その宝は寂しく、悲しく、暗い気持ちで暮らしている孤児救済に使うことになりました。絵本ならではの愉快なストーリーですね。
聖書の神様の教えを開いてみると・・・
「自分の宝は、天にたくわえなさい。そこでは、虫もさびもつかず、盗人が穴をあけて盗むこともありません」(マタイ6:20)
「このキリストのうちに、知恵と知識との宝がすべて隠されているのです」(コロサイ2:3)
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