1930年代の旧ソビエト連邦下のウクライナなどで、政府による人工的な大飢饉により数百万人が飢餓で死亡したホロドモール(ウクライナ大飢饉)の犠牲者のための追悼祈祷式が11月23日(水)午後5時から、東京都港区の日本聖公会聖オルバン教会で行われる。
ウクライナ正教会キエフ総主教庁在日本ミッションが主催し、訪日中のイェヴストラティー大主教の司式によって行われ、祈りはイスラム教、キリスト教のカトリック、正教会、プロテスタント諸派、さらにユダヤ教聖職者によってささげられるという。参列には事前連絡などは必要なく、誰でも参加可能。
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ホロモドールは1932年から33年にかけて、スターリン治世下のソビエト連邦の農業集団化政策に伴ってウクライナなどで発生した人工的な大飢饉で、飢餓や強制移住により膨大な死者を出し、その犠牲者は250万人から1450万人までと見積もられているが、いまだに正確な統計も明らかになっていない。
ソビエト連邦が進めた農業集団化の強制による凶作や、工業化のために外貨獲得を目的に農産物を飢餓輸出したことなどが要因とされ、農産物の私的な取引や落穂拾いなどすら「人民の財産を収奪した」とされ、10年の刑を科せられた。食料を没収された農民たちは、病死した馬や人間の死体すら口にしたという。ソビエトでは長らく被害の存在を認めず、1980年代になってようやく一連の事実を認めた。
追悼祈祷式の詳細はフェイスブック。
会場:日本聖公会 聖オルバン教会 (東京都港区芝公園3-6-25)
連絡先:ホームページ (電話:0422・43・5424)