カルデア典礼カトリック教会のバビロン総大司教は、イラクの領域に存在する全ての諸教会をまとめる「イラク教会協議会」の創設を検討している。カトリック系のフィデス通信が10日、バグダッド発で報じた。これは、中央政府や地方行政、政治権力者たちと渡り合うことができる単一の組織として認識されるものだという。
同通信によると、同国の全てのカトリック諸教会、正教、カルケドン以前の東方教会や福音派プロテスタントの共同体がこの協議会を支持すべきだと同総大司教の公式な情報筋は述べている。この新しい組織は、カルデア総大司教の提案によれば、過激派組織「イスラム国」(IS)との紛争の結果や、同国の一致さえも脅かしている宗派同士の分断に関する諸問題に対処するために、教会やキリスト教共同体によって用いられる道具とすべきだという。
既に10月末、カルデアのルイス・ラファエル・サコ総大司教は、2017年を「イラク平和年」と宣言する提案を再開し、エキュメニカルな祈りの時を通じて、教会やキリスト教共同体による推進と支援を受けており、教会の、そして文化的な企画を共にしてきた。これは、全てのイラク国民の支持を得て、宗派による戦いで引き裂かれた同国における「平和と共存の文化」を促進するためのものだとしている。