人生における大変な時期、つらい時期というのは本当に嫌なものだ。しかし、正しい考えで、正しい視点で、そして正しい心でいるなら、そのような時期でさえも楽しむことができる。奇妙に聞こえるかもしれないが、これは真実だ。
ヤコブの手紙1章2節には、「わたしの兄弟たち、いろいろな試練に出会うときは、この上ない喜びと思いなさい」とある。聖書は実に、全てのことにおいて、人間が持つのとは完全に逆転の発想を持っている。
では、人生の大変な時期を楽しむための3つの方法をこれから見ていこう。
1. 信仰の成長の機会と捉える
「わたしの兄弟たち、いろいろな試練に出会うときは、この上ない喜びと思いなさい。信仰が試されることで忍耐が生じると、あなたがたは知っています」(ヤコブ1:2、3)
直面する試練や誘惑を、信仰において成長する機会と捉えることで、私たちは喜んでいられる理由を見つけることができる。
考えてみよう。ある日、朝目覚めたら、山を何回も動かしたり、また元の位置に戻したりできるほどの十分な信仰が備わっていたら、どんなに楽だろう。しかし神は、私たちの忍耐や寛容を成長させるために別の方法を用いる。
試練を通してでしか得られない、忍耐強い信仰がある。試練が私たちを建て上げる。このことを神に感謝しよう。
2. 神が働かれるのを見る機会と捉える
コリントの信徒への手紙二12章8〜10節で、パウロは自身の問題についてこう述べている。
「この使いについて、離れ去らせてくださるように、わたしは三度主に願いました。すると主は、『わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ』と言われました。だから、キリストの力がわたしの内に宿るように、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう。それゆえ、わたしは弱さ、侮辱、窮乏、迫害、そして行き詰まりの状態にあっても、キリストのために満足しています。なぜなら、わたしは弱いときにこそ強いからです」
苦難や問題があるとき、神の働きを見る機会と捉えることを学ぶ必要がある。問題が来たとき、主に助けを求めよう。私たちは、自分の力で成功させようとしても、結局失敗する。しかし、神が働くとき、私たちは驚くべきことを見るのだ。
3. 神から報いを受け取るための方法として捉える
「試練を耐え忍ぶ人は幸いです。その人は適格者と認められ、神を愛する人々に約束された命の冠をいただくからです」(ヤコブ1:12)
主からの報いを得るための必須条件として、試練やつらい出来事を見ることを学ばなければならない。命の冠は、試練や誘惑のただ中でも信仰が揺るがなかった全ての人に与えられる神からの報酬だ。
まとめ
人生の大変な時期は、私たちの忍耐を建て上げることに有益で、さらに、私たちが神に自分自身をささげていくことと、神の働きを見ることを助ける。そして、試練を克服するなら、報いを受けるにふさわしい者と認められる。悪い時期がもたらしてくれる本当の意味を心に留めているなら、それによって罪を引き起こさない限り、人生の悪い時期は、悪いものではなくなるだろう。