アジアキリスト教協議会(CCA)とローマ・カトリック教会のアジア司教協議会連盟(FABC)が共同で主催し、アジア福音同盟(AEA)も参加した同地域の会議が、気候の危機に応えるために共同の行動と一致した取り組みに着手することで合意した。CCAが25日、公式サイトで記者発表した。
「キリスト教の一致のためのアジア運動」(AMCU) として知られ、CCAとFABCによって1990年代半ばに始められたAMCUの第7回サミットが、13日から15日までインドネシアのスマトラ島東北部にある都市・メダンで「われら共通の故郷における気候変動の危機」というテーマに焦点を当てて行われた。
第7回AMCUに参加したさまざまなアジア諸国からCCA、FABC、AEAの代表者たちは、アジアの諸教会が、非政府組織を含む、多様な集団のネットワークに参加し、気候変動を緩和するための提言活動に携わるとともに、人々の意識を高めることを目的とした教育プログラムに携わるよう促す緊急性を強調した。
CCAとインドネシアにあるCCA加盟教会のバタック・プロテスタント・キリスト教会(HKBP、バタック族のルーテル教会)が受け入れ役を務めたこの会議は、さまざまなアジア諸国から約50人が出席した。
この会議で扱われたテーマには、アジアにおける気候変動の影響、聖書的・神学的な省察、環境正義、教皇フランシスコの「ラウダート・シ」とその意義、気候変動の影響を緩和するための提言活動に加えて、さまざまなアジアの文脈における生態系の再生と環境正義のためにどのようにして前に進むかに関する共同行動のための計画が含まれていた。アルウィン・D・シルバ神父(インド)、レイナルド・R・タイ博士(CCA/フィリンピン)、ジョージ・ゼカリヤ教授(インド)、ベッツァン・マーティン牧師(ニュージーランド)、ピウス・K・フェルナンド神父(スリランカ)、そしてムン・ジュンウン牧師(CCA/韓国)が、さまざまな会合を主導した。
CCA総幹事のマシューズ・ジョージ・チュナカラ博士は、序言の中で、1994年以来のCCAとFABCによるAMCUの率先した活動は、地域レベルだけではなく、アジアの国々および地方レベルにおいてもより幅広いエキュメニズムを育てることを目的に、共同行動を描いてきたと述べた。気候変動の影響が日々増大するにつれて、生態系のバランスの悪化や人間と環境の両方に対する危険性もまた増大しており、この状況の中で、キリスト教徒は気候変動の危機が持つ警戒すべき兆しを無視してはならないと主張した。
FABCのエキュメニカル関係局長であるウィリアム・ラロウッセ神父は、AMCUの共同による率先した活動が始まって以来、「キリストにおける私たちの一致を目に見えるようにすること」が主な焦点であり、これはみな、社会的・政治的な諸問題も含めてそれぞれの視点から、エキュメニズムの神学を学ぶこと、キリスト教の一致のビジョンを共有すること、分裂するものを克服しつつ一致するものの上に建つことを目的としていたと語った。
参加者たちは、自らの最終的な分析の中で、教会は、非政府組織と共に、共同行動のために意識化を助けて市民を動員するためのネットワークを築くとともに、ライフスタイルの変革を促進することができると結論づけた。
さまざまな参加者たちが気候変動の影響に関する自国の状況を伝えた。それらによると、東南アジア本土、特にミャンマーやタイでは、森林破壊や原産の有機作物を汚染している遺伝子組み換え作物(GMOs)の利用が大きな問題となっているという。また、即席で満足する文化が汚染や気候変動を助長しているという。南アジアでは、バングラデシュやインド、パキスタン、そしてスリランカで、貧しい人たちが最も大きな被害を受けており、これらの国々における主な諸問題には、森林破壊、都市化、そして多国籍企業の利益が含まれると、CCAは伝えた。
CCAによると、台湾や韓国、ニュージーランドのようなアジアの富裕な国々における主な諸問題には、異常気象や洪水、干ばつ、地滑り、油の流出、水質汚染、過剰消費、そして過大なエネルギー利用が含まれるという。
参加者たちは、メダンにあるノメンゼンHKBP大学を訪問し、気候変動を緩和させるためのささやかな取り組みに携わる小さなしるしとして、幾つかの木を植えた。