信州からこんにちは! 小さな絵本屋Noelです。
トルストイ原作の『くつやの まるちん』は、よく知られているお話ですね。
マルチンおじさんのお話を読むと、父のことを思います。
子どもたちの顔を見ると怒ってばかり、それが父親の役目だというように。
特にみんなが食卓に集うときに説教〈牧師ではないただの父?〉が始まるのでした。
楽しいはずのごはんどき、
私たち子どもは父がいない方がいいとまで思っていました。
その父が高齢になり、入院したとき
家族に「今まで厳しくして悪かった」と言いました。
周りのみんなにとにかく厳しい父でしたから、驚きました。
気が弱くなったのか? 覚悟ができたのか?
最後までそんなことは言わないだろうと思われていましたから。
それまで心に溜まっていたわだかまりが、スーっと消えていくのが分かりました。
「お父さん、ありがとう」と、やっと素直に言えました。
もう残された時間がないと分かったとき、聖書と賛美歌を聴かせてあげました。
でも訪ねてきた牧師を追い返すマルチン同様、「うるさい!やめてくれ」と言われました。
そうですよね。そんなに事はうまく運びません。
しかし、もう医療では術がなくなり、ただその時を待っている状態になったころは、
毎日来てくれと言われるようになりました。
そして、一緒に主の祈りを祈ったとき、アーメンとはっきり言って、数日後に旅立っていきました。
神様、あなたの憐れみと愛をありがとうございます。
『くつやの まるちん』(トルストイ 原作、かすや昌宏 絵、渡洋子 文、至光社)
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甘えっ子のあきちゃんです。まだ乳離れができません・・・
ある日のちぃママとの会話
あき「ねぇママ・・・私のパパは?」
ママ「パパはマルチン・・・いえ、マドロスよ、船乗りだから今は地中海のほうかしら!?」
あき「ふ~ん、そっか~大きな魚でも探してるのかな~??」
ママ「そうよ、みんなのために鯨を探しているのかもね」
パパ・・・ヨナ?
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