2年に1度の「伝道団体連絡協議会フェスティバル」(同協議会主催)が5月28日、東京都千代田区のお茶の水クリスチャン・センターで開催された。同センター8階のチャペル内とチャペル外のホールには、同協議会に加盟しているキリスト教関連の企業、学校、グループなど約30団体のブースが並んだ。
東京プレヤーセンターのブースでは、手作りの造花フラワーアレンジメントやビーズアクセサリーを販売。日本国際飢餓対策機構は支援国で作られた手芸作品などを並べていた。また、新生宣教団は各国語の漫画『メサイア』を並べ、届けた国の様子を動画で紹介するなどしていた。
チャペル内では、「映画de伝道」と題して、長年映画翻訳の現場に携わった小川政弘氏が講演した。また、日本同盟基督教団土浦めぐみ教会の清野勝男子(せいの・かつひこ)牧師が「キリスト教葬制文化開拓を!」と題して、昨今の葬儀事情を踏まえ、未信者の場合に教会で葬儀を行うことの是非などについて講演を行った。
会場を訪れた参加者たちは、「たくさんのキリスト教関連団体が、趣向をこらして、さまざまな形で伝道していることに驚かされた」「それぞれの賜物を生かして伝道を続けてほしい」などと感想を語った。
同協議会代表の姫井雅夫牧師(日本基督教団赤坂教会)は、「こうした伝道団体があることは、意外と多くのクリスチャンが知らない。企業同士、団体同士もお互い、どういった団体なのかを知らないことが多い。規模は縮小してしまったが、こうした交わりは必要。また、教会関係者の方々には、特別伝道集会などの際に、どこにどういった依頼をしたらよいのかなどの参考にしてもらえたら感謝だ」と話した。
クリスチャン人口が、なかなか国民の1パーセントを超えない中、今後の伝道方法についてさまざまな議論がなされている。姫井牧師は、「協議会でも、このフェスティバルに関して毎回、未信者の方々や各教会で伸び悩んでいるといわれる若年層へのアプローチを考えている。時代が刻々と変化し、考えている間にまた次の時代を迎え、時代に追いついていけない。しかし、私たちが伝えたい『聖書』は、いつの時代も変わらない。現代のフィーリングに合わせながらも、心地の良い言葉だけを伝えるのは、どこか間違っているのでは。都合の良いことだけを伝えると、いつか信仰のつまずきになるのではないか。まずは、私たちが『罪人』であることをしっかりと意識し、伝えた上で、イエス様の十字架の血潮によって私たちは救われ、神様に愛されているということを伝えていきたい。日本の教会は保守的なところが多いが、外へ外へと出て行く勇気が必要」と話した。