ヤングとシュー(船上で、また空中で)
第2次世界大戦が終わったとき、ヤングは船のデッキの上で新約聖書を見つけました。これは、誰か兵士が落としていったものに違いありません。戦争が終わりましたが、兵隊たちは何もすることがなくなり、暑い赤道直下で、みんなが「ノイローゼ」にかかっていました。目的もなく、戦争の無意味さだけをかみしめていました。それこそ希望もなくむなしく、生きている意味もない生活でしたが、その時、聖書をデッキで拾ったのです。
ヤングは、何もすることがないので、船を降りてお酒を3日間飲み続け、とうとう船まで担がれて戻るという始末でした。ひどい2日酔いでしたが、その上悪いことにマラリアにかかってしまいました。それはひどい状態で、大きな穴の中に落ち込んでいくような気がしたそうです。
あまりにも恐ろしかったので、穴から這い出そうと無意識で左手を上げました。すると、その手が新約聖書に当たったのです。つかんだものが聖書だと気付いて、詩篇を開きました。「主よ、あなたは私のたましいをよみから引き上げ、私が穴に下って行かないように、私を生かしておかれました」(詩篇30:3)。それを読んで、まるで雷に打たれたように感じました。これは偶然ではない。神様が必要な救いの言葉を与えてくださったのだと信じ、イエス様を受け入れました。
ニコール・シューは、若い法律を学ぶ学生でしたが、司法試験を受けるために飛行機に乗りました。ところが、隣に座っていた男の人から、「本当の法律」(神様の律法)について知っていますかと聞かれ、1冊の聖書を渡されました。シューは、それを読んでいるうちに、自分が罪人だということを知らされ、地上1万メートルの空中で、イエス様を信じる決心をしました。
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