点字聖書
目の不自由な人のために、点字の聖書ができています。点字はもともとフランスで発明されましたが、1890年に日本語の点字ができました。点字は、指先で触れて読むものですから、大きな字が必要です。また、触ってもなかなか形が変わらないように、画用紙のような厚い紙を使います。それでも、触っているうちにすり減って読みにくくなり、印刷した聖書のように長持ちをしません。
ですから、聖書はとても分厚くなってしまいます。新約聖書のマタイによる福音書だけでも、普通の印刷した聖書一冊分ぐらいの厚さになります。全部をそろえたら、ずいぶん何冊にもなってしまって、なかなか大変ですが、その分、とても安く手に入れることができるようになっています。
また、最近はテープなどが発達していますから、聖書を吹き込んだテープが売られています。これもとても役に立ちますが、自分でゆっくり読もうと思えばどうしても点字聖書が必要になってきます。
手話聖書
では、耳の不自由な人はどうしたらよいでしょうか。今、日本聖書協会では、手話を使ったビデオ聖書を作成しています。米国には、すでにそのような聖書があるようですが、日本では初めての試みです。
もちろん、耳の不自由な人の大部分は、字は読めますので、普通の聖書も読むことはできますが、普段は手話を使って話をしていますので、その方が身近に感じるのでしょう。ただ、これも制作は大変です。また、関東と関西とでは手話そのものも少し違っているようですから、苦労して作成しているようです。
こうして、みんなが同じように聖書が読めたり、見られたりするようになったらよいと思います。
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