ラム一家(フィジー)
フィジーで大きな自動車修理工場を経営していたラムの話です。仕事の調子が良いときは、みんなから敬われていました。ところが突然、仕事が下向きになりました。とたんに、銀行からも家族からも非難されるようになりました。
会社の会長に、仕事を回してくれるようにお願いしました。会長が仕事を回してくれるようにはなったのですが、仕事はいっこうに上向きになりません。
長男が10歳でしたが、ゴルフの試合に出ることになりました。家族みんなでその試合を見に行きましたが、ラムは帰り道で家族を殺し、自分も自殺するつもりでいました。
ところが、長男がそのゴルフで優勝したのです。みんな大喜びで「お祝いのために1晩ここに泊まろう」と言いました。ラムは、仕事がうまくいっているときには、そのくらいの金は問題なかったけど、今では宿泊代を払う金もないのだと告白しました。
すると長男が「お父さん、お父さんからもらった小遣いがまだあるよ」と言いますし、奥さんも「私も家計のために貯めていたお金が少しあるから」と言いました。そこで、なんとか1晩ホテルに泊まることにしました。
夜、ラムは、悪い夢を見て目が覚めました。そして、ホテルの聖書に気が付いて、生まれて初めて聖書を手に取り読み始めました。家族を殺し、自殺するという計画をしていたのですが、「盗人が来るのは、ただ盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするだけのためです。わたしが来たのは、羊がいのちを得、またそれを豊かに持つためです」(ヨハネ10:10)と書かれている言葉に突き当たりました。
次の朝起きると、子どもたちが、お祈りをしようというのです。その日、ラムはイエス・キリストを救い主として受け入れました。
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