南米エクアドルで4月16日に発生したマグニチュード7・8の地震で、カトリックの援助活動を担当する国際カリタスは6日、国際緊急アピールからの資金で700家族(3500人)の生活の建て直しを助けると公式サイトで発表した。
この地震で659人が死亡し、さらに4605人が負傷した。震源に近い太平洋に面したエスメラルダス県とマナビ県では多数の死者が出ており、建物や産業基盤の多くは、がれきの下に埋もれてしまった。
「私たちは最も緊急の優先課題を特定しました」と、カリタス・エクアドルの事務局長、マウリシオ・ロペス氏は語った。カリタスは向こう12カ月、▽食料安全保障、▽心理社会的、霊的な支援、▽避難所の再建、▽暮らしの支援という四つの分野に焦点を当てる。
直近の課題は、移住を余儀なくされた家族に、栄養面での支援や衛生用具一式を届けることだ。医療は震災によって大きな打撃を受けた。九つの病院が深刻な被害を受け、現在も再開していない。雨や風にさらされると、病気に感染する危険性が増す。仮設避難所で病気の拡大を抑えるためには、適切な衛生管理が不可欠だ。
多くの被災者が、家や仕事、愛する人を失った事実を受け入れようと苦闘する中にあって、極めて重要な役割を担う霊的支援。教区は、被災者のために会合の場を提供するとともに、傾聴センターを設置する。
移住を余儀なくされた家族に、永続的な避難所を提供することも大きな課題だ。一部の地域では、被害を受けずに残った建物が一つもなかった。再建される家屋は、さらなる地震の被害から守られるよう、耐震面での安全を考慮に入れて設計されている。
この計画の最終段階では、家族が小さな庭で育てた収穫物を消費したり、販売したりできるよう支援する。貯蓄を増やし、生活を建て直す費用を賄えるよう助ける。
この12カ月の計画には、140万ユーロ(約1億7260万円)もの費用がかかる見込みだ。ロペス氏は、「世界中からの継続的で絶え間ない支援、とりわけ私たちの姉妹団体であるカリタスからの支援の申し出に感謝しています」と話した。