フェアトレードや開発途上国への支援を中心に行う、キリスト教系国際NGO「わかちあいプロジェクト」(東京都江東区)は、6月1日(水)から10日(金)にかけて、難民支援のための古着支援プロジェクトを実施する。家庭に眠っている服を、寄付金と合わせて募集し、紛争などで避難生活を余儀なくされている難民へと送る。同団体は、難民として暮らしている多くの人々に衣類が行き渡るよう、1万箱集めることを目指して協力を呼び掛けている。
同団体は、1993年にソマリア難民救援のために古着支援プロジェクトを開始して以来、毎年このプロジェクトを実施しており、今年で24回目となる。日本で集められた古着は、船でそれぞれの国に運ばれ、現地で活動するNGOによって、難民キャンプで生活する人々に平等に分配される。故郷へ帰ることができず、避難生活を余儀なくされている人々は、必要な衣料を十分に手に入れることができない。日本から届けられる質の良い服は、難民の人々の大きな助けとなるという。
これまでには、ミャンマー民族紛争により1984年から約12万人が避難生活を続けているタイ国境の九つの難民キャンプや、ブルンジやコンゴなどの隣国から多くの難民を受け入れているタンザニアの難民キャンプ、ヨルダンに避難するシリア難民キャンプなどに古着を届けてきた。
昨年は、1万1355箱分の古着が集められ、タイ国境のミャンマー難民キャンプに40フィートコンテナ12台、タンザニアのニャルグス難民キャンプに20フィートコンテナ1台の古着が届けられたという。今回集められた古着も、長引く内戦・紛争により政情が不安定となっているミャンマー難民をはじめとする、アフリカ・中東・アジアの緊急支援先へ送られる。
募集されているのは、動きやすい大人の普段着を中心に、特に幼児服、動きやすい子ども服が必要とされている。夏服・冬服は問わない。古着の受け付けが行われるのは、同プロジェクト実施期間の6月1日(水)から6月10日(金)まで。期間外に到着した場合は、送り主に返送される。送料は寄付者が負担。また、段ボール1箱の送付につき1500円の募金が必須となる。募金は衣類の輸送費などに充てられる。
詳細・送り先住所などは「第24回古着支援プロジェクト募集要項」を参照。問い合わせは、同団体事務局(電話:03・3634・7809)まで。