中東にあるウィクリフ聖書翻訳協会のオフィスに、過激派による攻撃があり、4人の同協会職員が殺害された。同協会は、攻撃した者が誰であるかは特定されていないと声明で発表。聖書翻訳をするオフィスは破壊されたが、8言語プロジェクトの翻訳作業が保存されていたハードディスクは無事だった。
殺害された職員4人のうち2人は、銃弾によって殺害されたものとみられ、別の2人は、翻訳者の上に覆いかぶさるようにして伏せ、彼を過激派の攻撃から守りながら亡くなった。この翻訳者だけが生き残った。
同協会プレイヤー・コーディネーター(prayer coordinator)のメイ・グリーンリーフ氏は、他にも数人が襲撃で負傷したと述べた。同協会は、残るチームが8言語の地域のための翻訳、出版、また福音書の印刷に以前にも増して尽力するとの誓いを新たにした。
グリーンリーフ氏は、「この恐ろしい試練を経験した翻訳チームの心と傷の癒やしのために、主に祈りましょう。神様が、翻訳チームの思い、心、体を強め、人々のため、福音の翻訳を継続することができるよう祈ってください」と述べた。
「殺人者のためにも私と一緒に祈ってください。心が頑ななこの人たちのために祈ってください。彼らが自分のやったことに対し、主が彼らの目を開いてくださるよう祈りましょう。彼ら一人一人に、今、彼らがどこにいるかにかかわらず、主が、彼らと会ってくださるように。主は慈悲深い方であることを主ご自身が示してくださり、彼らが主の赦(ゆる)しと愛、平安を知ることができるように」と付け加えた。
同協会はまた、翻訳と印刷作業を継続するための安全な場所を探しており、このための「緊急911基金」(Emergency 911 Fund)への寄付を呼び掛けている。
「どうかこれを、危険な場所にいる翻訳チームを励ます機会としてください。そして、祈り続けてください」と、グリーンリーフ氏。「非常に困難な場所において、自分の愛する人々のため、自分の言語に熱心に聖書を翻訳している、新たに形成された全ての翻訳チームのために祈ってください」
同協会は1967年に創設され、2015年には6279人以上のスタッフとボランティアを有し、75の異なる国でイエス・キリストの福音を翻訳するミッションに携わった。