“統一教会”はキリスト教ではないのか。
正式の名称は「世界平和統一家庭連合(旧:世界基督教統一神霊協会)」といい、1954年にソウルで文鮮明(1920~2012年)という人物によって設立されたものです。その教典は、文鮮明の『原理原本』を基に書かれた『原理講論』です。
その教理の特徴は、文鮮明教祖がつくり上げた二性性相(陰性と陽性という二性の相対的関係)で説明するもの、また、その創造論・堕落論・復帰原理が、いずれも“性”が絡んだ独断の議論であることです。原理講論を少し読めばすぐ分かることです。
ただし、その議論に用いる言葉のかなりのものが聖書に由来していますから、この団体がキリスト教に関係があるかのような印象を持たれます。団体の名称の中にすら、旧名が「世界基督教・・・」などと掲げていますから、誤解されるのです。しかし、この団体、グループは、キリスト教ではありません。
「木はその実によって知られる」とある(マタイ7:20)とおり、この宗教のしたことを見れば、いかがわしさが分かるでしょう。原理研究会への強引な勧誘、署名活動などによる資金集め、霊感商法としてマスコミで喧伝(けんでん)されている詐欺的販売活動、合同結婚式、ダミー組織の乱立による隠蔽工作など、悪いものばかりで、良いものは見当たりません。
文鮮明教祖は、出身地を偽ったり、本名を変えたり、学歴を偽ったりのほか、性のスキャンダルで何回も司直による勾留や刑罰を受け、さらには、脱税事件さえも起こして実刑判決を受けるなど、嘘(うそ)と性的犯罪に満ちた人です。
この宗教は、どこから見ても“淫祀邪教(いんしじゃきょう)”です。もちろん、キリスト教ではありませんし、その一部でもありません。その信用を悪用しているだけです。興味半分でも近づかないにこしたことはありません。
◇